発行元 マイケル・ボルダック .
エディションノート
■「怒らない」と「怒れない」は大違い!
フォレスト2545新書のベストセラー『怒らない技術』を筆頭に
『怒らない○○』という書籍が所狭しと書店に並んでいます。
みんなイライラ怒っているんですね。
無理もありません。
日常生活でのイライラ、社会の不合理に対する怒り、
思うようにならない自分への憤り……。
ところで・・・
「あなたは自分の性格のどこが嫌いですか?」
あるセミナーで著者が参加者に尋ねたときのこと。
驚くべきことに、なんと
「怒れない自分がイヤ」という参加者が多かったそうです。
「怒らない」ということは
幸せな日々を送る「最高の生き方」とされています。
だから、「いかにすれば怒らないですか」
という書籍がベストセラーになるわけです。
それなのになぜーー「怒れない」自分がイヤなのでしょうか?
■「怒れない」あなたの心のメカニズムとは?
ーーどうして怒れない自分がイヤなのかな?
質問に対する一人の参加者の答えがこうでした。
「だって、頭にきて怒鳴りつけてやりたいのに、それができなくて黙ってしまうから」
そんな自分を嫌悪するというのです。
でも、彼らは「自己嫌悪の本質」を見落としています。
それは「怒れない自分」がイヤなのではなく
「自分をごまかす自分」
というものに対して嫌気がさしているのです。
たとえば・・・
電車の車内で見かけた傍若無人な乗客に対してーー
「相手にするだけ損」という言い訳をすることで
「注意したくてもできない自分に対する言い訳」をしていませんか?
これでは
「怒れない自分」に嫌気がさし、さらに「自分をごまかす自分」に嫌気がさすという
ダブルで自己嫌悪に苦しむことになります。
■一流は《怒り》を前向きなチカラに変える!
自分に嫌気がさせば、人生を積極的に生きていくことは難しくなります。
ことに、職場での理不尽に「怒れない」となると
精神的なダメージに加えて出世や仕事の成果にまで関わってきます。
とはいえ、怒ることが好きな人間はそうはいないものです。
怒らなくてすむなら、それに越したことはありません。
しかし、利害が錯綜する社会において、
「私はこうしたい」「こうありたい」という強い意志を持って生きていくならば
必ずどこかで他人とぶつかり立ちはだかる障害物に対して
《怒り》の感情が生まれてくるものです。
あなたの周囲を見回してみてください。
広く世間に目を転じてみてください。
政治家、実業家、スポーツ選手、有能な上司、
さらにはヤクザからホスト、ホステスまで
成功している人は例外なく“熱い人間”のはずです。
“怒れる人々”であるはずです。
成功者は《怒り》をポジティブな
「パワー」「モチベーション」「エネルギー」に変えることでのし上がっていくのです。
本書は
《怒り》をポジティブに活かす方法について、具体例をあげて解説しました。
一読すれば、これまでネガティブに扱われていた《怒り》こそ、
じつはエネルギーの源泉であることがおわかりになるでしょう。